Rubbish Collection in Hiratsuka

湘南平塚でゴミ拾いをしている人のブログ

時間とは心の持ちようによって生まれるものだ

 

「自己効力感」というのは、ある状況において、行動を起こす前の"自分にできるのかどうかと言った"自己可能感を表す心理状態だそうだ。「自己効力感」が高まると、時間に関する感覚にゆとりを与え、やる気が引き出されるという実験結果があるらしい。

ペンシルバニア大、イェール大、ハーバード大の研究者によるの実験で自分の時間を5分でも他の人のために使うと、忙しいと感じる気持ちが薄れることがわかったという。 

 

 

www.lifehacker.jp

 

 

そもそも、社会学者ジョン・ロビンソンの研究によれば、そもそも「現代人の大半は、実は昔よりも自由な時間が増えているらしい。現在ではテクノロジーの発達により一人当たりが確保できる時間が過去40年間で増えているらしい。

 

 

マルチタスクによる物理的な時間の足りなさを感じるということはあるだろうが、上記の研究結果や、社会学者が唱えるセオリーによれば、現代の忙しさの大半は心理的な現象であることを謳っている。

 

 

"自己効力感"という心理状態を意図的に作り出すことによって"心の余裕"を作り出し時間に縛られている感覚を取り除くことが精神的な意味で時間を十分に確保することにつながるというのが研究結果から導き出された結論だ。

 

 

"人の役に立っている"という充足感は社会活動を基本とする人間に本能的に備わっている能力の一つで、全てのビジネスや公的サービスなどは金銭的な見返りを求めるとはいえ奉仕の精神が基礎となっていると私は思っている。

 

 

しかし、現代の価値観でいう仕事といえば誰かへの奉仕というよりは、キャリアアップや年収アップなどの自己実現のための踏み台もしくは生きていくための糧として認識されていることが多く、自分の奉仕の量に対する見返りを強く意識するため、必要以上に成果や結果へのこだわりが強くなり本来仕事で得られるはずの"自己効力感"が得られないという事態になっていると感じる。

 

 

特に、学校を卒業して社会に出れば意識するのは"他人への奉仕"ではなく"他人との優劣"であり、自分のために、そして自己実現のために仕事に奔走することになる。そうするとますます他人との本質的な繋がりが薄れ、社会においての孤立感を一層深める。"人の役に立っている"という充足感が得られずに常に欠乏した状態になる。

 

 

そうした心理状況はますます精神的な時間を奪っていくというスパイラルにハマり、そしてこの欠乏感は"新たな成果を出さなければならない"という義務感を刺激してさらに仕事を増やすことになり物理的な時間をも奪っていく。

 

 

現代の仕事ではもはや"人のために時間を使う"という概念は、我田引水的なgive and takeに囚われているタオめ、仕事とは別に金銭的な見返りを求めない"ボランティア"に心の余裕を生み出すヒントがあるようだ。

 

 

"生きがい"や"幸せ"というのは本来は見返りである金銭や名声から得られるものではなく、本質的には、奉仕を通じて得られる人との繋がりであったり、感謝されるといった極めて精神的な部分に影響される。

 

 

寝る間を惜しんで自己実現のために過剰な努力をすれば成功が約束されるという風潮が一般的に浸透しているようだが、やはり精神的な代償は大きい。起業の世界でも多大なストレスがかかるということが一般的なようだ。

 

松下幸之助も言っている。「商売なんて無料で奉仕するつもりでやれ」と

もう少し他人に目を向けられるように自己改善をはからねば。